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碾茶から抹茶を点てる抹茶メーカー”Cuzen Matcha”を試してみました

海外で抹茶は根強い人気があります。抹茶をコーヒー・エスプレッソのように簡単に自宅で飲めるようにするガジェットや器具の開発も盛んで、CESなどの展示会やKickstarterなどのクラウドファンディングにも定期的にアイテムが出展されています。 その中でも、米ラスベガスで開催される展示会の1つ「CES 2020」で「イノベーション賞」を獲得した抹茶メーカー、Cuzen MatchaをKickStarterの返礼品として入手することができました。
Kcistarterでは200%越えの資金調達に成功

Kickstarter返礼品として、Starter Kitを入手

今回手に入れたものはCuzen Matcha本体と抹茶の原料である「碾茶」2種類です。
Matcha Maker
Premium Matcha Leaf (20 cups)
2× Signature Matcha Leaf (20 cups)

https://www.kickstarter.com/projects/cuzenmatcha/start-fresh-stay-fresh
コンセントが洋風仕様なのか、片側のみ大きいタイプでした。延長タップなどではうまく差し込めないものもある様子でしたので、設置場所にはすこし注意が必要そうです。
奥側が少し大きい
アメリカでの販売を目指しているため、PCデスクなど洋風のインテリアによくなじみます。

碾茶をコーヒー豆のようにセットする

マシン上部に、碾茶をセットするタンクがあります。
ここに碾茶をセットし、マシンを稼働すると、必要分量だけ抹茶にして点てるという挙動でした。

碾茶とは?

碾茶(てんちゃ)とは、抹茶になる直前の茶葉のことです。 収穫した茶葉を石臼で引く直前の状態を「碾茶」とよび、ご飯にかけてふりかけご飯にしたり茶漬けにして食べる人もいます。
お弁当のごはんやおにぎり、パスタにかけて和風パスタにするのもおすすめです。また、お茶として飲むこともできます。急須に一人分(3g)の碾茶を入れ、お湯(50℃)を60cc注ぎ、1分30秒蒸らしてから湯呑に注ぎます。飲み終えた茶葉は小鉢に移し、ゴマ、鰹節、だし醤油をかけて、おひたしとして召し上がれます。

https://www.e-cha.co.jp/c/syokuhin/gohannootomo/taberutencha

碾いた抹茶を磁石で攪拌する

マシンが碾茶を抹茶に碾いて、下部のカップに落としていきます。コーヒー豆を挽いてドリッパーに落とすのに近いイメージかもしれません。 その後、抹茶を「点てる」工程はなんと磁石で行います。 下部のカップには、磁石で回転する器具が取り付けられています。
ここに水を入れてマシンをオンにすると、抹茶が上から落ちてきて、その後攪拌されることで抹茶が出来上がります。

濃度は3種類から設定可能

抹茶の濃さは3段階から選べます。”Strength”のランプが増えれば増えるほど、濃い抹茶ができあがる作りになっていました。
それぞれの設定で作ったものがこちらです。左から1・2・3の設定で作りました。ぱっと見だけではあまり違いが見えないですが、他のカップに移した時、そこに沈殿した抹茶の量に差が伺えます。

濃度1はアメリカンコーヒーに近い印象

3種類を飲み比べたところ、「抹茶に慣れている人は設定3一択かな」と感じました。1はかなり薄い感じがありますが、カフェインにあまり強くない(と言われている)アメリカで販売するには、この濃度は必要だったのかなと推測しています。 普通に点てた時の写真と比較してもちょっと薄めに見えるかなと思います。 茶葉の量を調整して濃度を変えていますので、カフェインをなるべく控えたい方や抹茶の味を抑えたラテやカクテルなどを作りたい場合には低めに設定すると良さそうです。

完成した抹茶は他のカップに移し替えて飲むスタイル

攪拌するカップには注ぎ口がついています。そのため、別のカップにミルクやソーダをいれておいて、出来上がった抹茶を注ぐという使い方ができました。 複数人分用意することなどを考えても、本体付属のカップからそのまま飲むよりも、なにかに移し替えて飲むスタイルの方が使い勝手が良さそうです。

(当然ながら)説明書は英語のみ、ただし図解あり

アメリカ向けに販売を開始したばかりの製品(2021/1時点)のため、説明書はすべて英語です。ただしほぼ全ての項目に図解がありますので、メンテナンス方法なども比較的直感的に理解することができました。

日本での入手は現状困難。今後に期待

今のところKickstarterの返礼品か、個人輸入する以外で日本で入手する方法はない様子です。
(We’re unable to ship Matcha Makers outside the U.S. because our product test certificates are only valid for the U.S. market) https://cuzenmatcha.com/products/starter-kit
ただしkicksterterなどで入手した方向けのサービスサイトはリリースされており、碾茶の追加購入やパーツの購入などは現在でも可能です。
https://cuzenmatcha.jp/

機械化で敷居が下がり、「自分で点てること」の価値があがる

自宅で使い始めて半月〜1ヶ月程度経ちますが、抹茶ラテを飲む頻度が格段に増えました。水をセットしてマシンを動かし、その間に牛乳をレンジで温めておけば、簡単に抹茶ラテが自宅で飲めるようになるのは、とても魅力的です。 ただし、熱湯を利用できないため「一般的にイメージされる抹茶」を飲むには少し厳しいところがあるとも感じます。カップがプラスチックなので、無理に熱湯を入れて破損でもしたら目も当てられません・・・ しかし粉末を溶かして飲むタイプの抹茶・抹茶ラテと比べると格段に良い体験ができるものだと感じています。抹茶と触れる機会を大幅に増やすことができる機械であり、これのある生活の先に、より本格的な抹茶と触れる体験があるのではないでしょうか。